平成16年度 農業土木学会大会講演会での研究発表
 平成16年9月7日〜9日に札幌市で開催された、平成16年度 農業土木学会大会講演会で、当財団から1課題の発表を行いました。
 

排水不良畑における暗渠排水の有効性に関する検討

(財)北海道農業近代化技術研究センター
北海道大学大学院農学研究科
 
 ○高木 優次
   柏木 淳一   長谷川周一
【講演の概要】
 排水不良草地において暗渠による排水効果について検討した。その原因は暗渠管を敷設した直下に不透水層が存在するためである。現地測定データから、降雨後の暗渠による排水は暗渠管敷設ラインの近傍(1m程度)に限定されており、暗渠から最も離れた(5m)中央部の作土の通気性は根の呼吸阻害を解消できる程度まで回復していなかった。そして観測期間の半分程度も排水不良状態にあることが認められた。また、降雨後の土壌水分量の測定結果では浅層の排水は暗渠との位置関係が不明瞭であり、微地形変化が影響しているものと推察された。
 今後、調査ほ場草地における高品質、高収量を目指すうえで、土壌に対応した配線間隔の検討や補助暗渠の施工、経済性の検証が課題となる。