土壌センサ現地検討会のご報告
当財団が平成14年2月7日に開催した新技術検討講演会にて紹介しました、"トラクタ搭載型のリアルタイム土壌センサ"についての現地検討会を、道立中央農業試験場農業環境部の主催のもと、当財団が協賛して行いました。
このシステムは、東京農工大学教授の澁澤氏とオムロン株式会社との共同研究により、開発研究中のものです。土中にセンサプローブを貫入させ、土中の光反射スペクトルを連続的かつ安定して実時間計測するものであり、同時に位置も計測できます。単波長相関解析の結果、土中水分、有機物含量、硝酸態窒素、EC、pHの推定可能性を得ているほか、土壌硬度のほ場内分布の推定も可能です。
1.概要
(1)日 時:平成14年5月15日(水)13:30〜16:30
(2)場 所:北海道立中央農業試験場内ほ場
(3)主 催:北海道立中央農業試験場
(4)協 賛:財団法人北海道農業近代化技術研究センター
2.内容
5月15日:(1)ほ場にて土壌センサのデモンストレーション(参加者:66名)
5月15日:(2)中央農試の会議室で意見交換会(参加者:約30名)
(1)ほ場でのデモ
東京農工大学の澁澤教授より土壌センサの概要説明後、ほ場での実地走行および走行結果の簡易マップ一部提示(2)意見交換会
レクチャー:東京農工大学農学部教授 澁澤 栄 氏
オムロン株式会社センシング研究所 山崎喜造 氏澁澤教授からは精密農法の考え方と、今後精密農法を導入していくための活用法についての講演が行われました。また山崎氏からは、土壌センサの開発に関する説明と実地走行の結果が提示されました。土壌センサで得られたデータのうち、ほ場の高低差については「実際のほ場の状況と合っているのでは」といった評価が得られましたが、その他の物性値については今後の解析を待たなければなりません。
写真1.
土壌センサユニット 写真2.
センシング部写真3.
デモンストレーション状況