Field irrigation

畑地かんがい施設の効果
【畑地かんがいとは】
 かんがい(灌漑)とは、人工的に畑や水田に水を供給することです。
 畑に水を供給することを『畑地かんがい』といいます。
 北海道には、畑地かんがい用の施設として、ダム、用水路、ファームポンド、ほ場内施設が整備されている地域があります。

 畑の作物に水をかけることをかん水(散水)といいます。
 カラカラ天気で畑の水分が不足するときにかん水をします。
 かん水の方法には、スプリンクラー、多孔管(散水チューブ)などがありますが、大型ほ場では自動で大面積をかん水することができるリールマシン(自走式スプリンクラー)を使用します。


(ここをクリックすると、施設の概要のページが表示されます。)

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いろいろな地域の畑地かんがいの写真を掲載しています。



 畑地かんがい用語集 

畑地かんがいに関する用語を掲載しています。


畑地かんがいがキャベツを救う
〜カラカラ天気を克服!〜


- 北海道幌加内町の事例 -
キャベツのかんがい試験

キャベツのかん水試験区

スプリンクラーでのかん水状況

干ばつで小さいままのキャベツ
元気がありません・・・。

畑地かんがいで水分を補給した
キャベツは元気です!

【無かん水区のキャベツ】
規格外で出荷できません。

【かん水区のキャベツ】
出荷できる大きさに育ちました!


右側がかん水したキャベツです。大きさの違いが明らかです!
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リールマシンでの畑地かんがい
(キャベツへのかん水)

トラクタで先端部を引き出します

ほ場の奥からゆっくりと巻き取られます。

先端では、霧状の水が畑を潤します。

水分補給されたキャベツは元気です。

キャベツ畑に虹がでました。
 今年(2007年)の北海道の日本海側では、6月から7月の期間、まとまった降雨がなく、カラカラ天気が続いていました。
  少雨の影響は、生育の遅れなど農作物にも出始めていました。
 畑に雨が降らないときに活躍するのが、畑地かんがいです。

 ここで紹介するのは、『そば』で有名な北海道幌加内町の事例です!
weather(幌加内の気象経過はこちらをクリックしてください。)
【畑地かんがい効果】
 かん水効果の試験では、小型のスプリンクラーで20mmから25mm相当のかん水を実施しました。
 上の写真では、かん水したキャベツの玉が大きいのがわかります。
 試験区では、4回、合計85mmのかん水を実施しました。
 かん水しなかったキャベツは、出荷できる規格まで生育できません。
 明らかな畑地かんがいの効果が確認できました。

 畑地かんがいが、キャベツを救ったのです!
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【キャベツ生産者:鈴木さんの声】(2007.7.27)
 モデル事業で調査に協力していただいている鈴木さんにお話をうかがいました。

 今年は記録的な干ばつです。
 既に1,400立米(m3)の水をかん水しました。毎日休まず、ブーム式のリールマシン(自走式スプリンクラー)が稼動しています。20ミリ相当の水をまいていますが、4日もすればすぐに乾いてしまい、かん水作業に追われています。
 畑のなかで水がかからないところは収穫できるようなキャベツに育ちませんので、商品にはなりません。
 畑地かんがい施設によるかん水作業ができなければ、収穫は皆無だったと思います。
 キャベツの作付は、ここの畑で7回目です。良いキャベツを採るための熟畑化のために、畑の土づくりもしています。

(鈴木さん、ご協力ありがとうございました。)
【概要】
 幌加内町は、北海道空知支庁管内の最北端に位置し、東西に24q、南北に63q、南北に細長く狭隘な沢地で、稲作の北限地帯に位置します。
 幌加内町は、水稲の転作作物としての「そば」の栽培が増加し、日本一の生産量を誇っています。
 現在、国営かんぱい事業幌加内地区によって整備されたかんがい用水施設を利用して、畑作物生産のための水利用技術、作物栽培管理技術等を確立するために、畑地かんがい推進モデルほ場設置事業(北海道空知支庁)を実施しています。
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