研究発表等の受賞


平成24年度 北海道農業土木協会表彰事業“優秀賞”を受賞

■優秀賞
  川建雅穂 氏・熊谷滋 氏・南部雄二 氏・高木優次 氏
   課題名:「水田地帯において多様化する用水需要に対応する水利計画と整備手法の検討」

 現在の水田地帯においては、営農形態が多様化している。それに対応してハウス用水や防除用水、さらには水田取水の集中や地下灌漑などの新たな用水需要もあり、多様な利水とこれを保障する施設整備等への対応が課題となっている。
 本事案は、南空知地域を対象として用水需要の実態を把握し、年間水利計画のシミュレーションなどを通じて整備手法を検討したものである。地域の営農形態に対する農業水利状況は、非灌漑期の用水供給確保や灌漑期の需要集中など、用水の確保に苦労する場合がみられる。このとき、灌漑用水以外の水源としては、排水路や用水路の溜まり水、地下水、水道水、溜池や沼の水などがあるが、排水路・用水路の溜まり水には水量の不安定さや取水〜運搬の手聞といった課題がある。
 本事案の内容は、まずアンケート調査を実施して用水利用の実態を把握することからはじめ、この結果に基づいて灌漑用水通水期間以外の取水状況を現地で確認する手順を説明している。また、用水需要の実態をふまえたシミュレーションにより、用水需要に応えるための条件を整理した。そして、コストに配慮する場合には既存施設である用・排水路、及び水田への貯留が考えられると指摘し、安定取水のためには貯留槽の設置が有効であると結論づけている。
 水田地帯においては、今後ますます営農が高度化するとともに多様化も進むと想定されることから、本事案で提示された手法は用水利用計画・施設整備計画を検討する上で参考となり、農業農村整備に関する調査検討の取り組みとして高く評価されることから、農業土木協会賞「優秀賞Jにふさわしい業績と認められた。
 

北海道農業土木協会賞については、こちらをご参照ください。
     ⇒(研究発表内容)
     ⇒(北海道農業土木協会ホームページ)

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