研究発表等の受賞
平成26年度 北海道農業土木協会表彰事業“奨励賞”を受賞 |
■奨励賞 青嶋愛之 氏・南部雄二 氏・高木優次 氏・赤塚惰介 氏 課題名:「既設暗渠の機能診断とモミガラ補助暗渠の施工試験」 |
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暗渠排水が整備されたほ場にあっても、近年多発する降雨条件下では転作作物の湿害や転作ほ場における適期作業、水稲収穫作業前後の管理作業の遅延などが生じており、ほ場排水機能の向上が求められている。また、既設暗渠の機能低下の要因は、吸水渠・集水渠内の堆泥または閉塞、疎水材の腐朽、泥炭土層の不等沈下による暗渠管の変状などがあげられる。さらに、既設暗渠管が機能している場合でも、暗渠上部の土壌物理性劣化、農作業による耕盤層の形成などによって疎水材までの水ミチが絶たれ、排水不良となる場合もある。 こうした排水不良の要因を確かめ、既設暗渠の機能回復をはかるか、または再整備を要するかを的確に判断することは重要な課題である。そこで、南幌町の水田を調査対象として暗渠を掘削し、疎水材の状況、管内の堆泥状況等を確認するなどの機能診断を実施した。その結果に基づき、既設暗渠の機能回復をめざした集中管理孔接続やモミガラ補助暗渠施工を試み、効果を確認した。 本報告は、既設暗渠機能回復のための機能診断、ならびに対策の効果についてコスト比較を含めて検討したものであり、今後、機能回復の確実性と持続性を検証する必要はあるものの、提示された機能診断フローは暗渠排水整備をすすめるに際して有用と評価された。 以上の事由により、本事案の内容は今後の農業農村整備事業にも貢献するものと評価されることから、農業土木協会賞「奨励賞j にふさわしい業績と認められた。 |
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