第40回地域活性化推進事業 講演会のご報告
 当財団の公益事業の中でも重要な位置付けにあります”地域活性化推進事業”も、昭和44年に始まり今年で40回目を迎えることができました。
 今年度は「地域で育む食の安全・安心」と題し、講演会を開催いたしました。
 今回も多数の方にご来場いただき、誠にありがとうございました。
【開催概要 】

■テーマ

  「地域で育む食の安全・安心」

開催日:平成18年11月24日(金)午後1時30分〜
会  場:深川市生きがい文化センター(深川市西町3番15号)
入場者数:約230名

■趣 旨
 当財団では公益事業の一環として、農村地域に居住する方々を対象に、農業や食に関わる講演会やシンポジウムの開催、および文化活動の開催等、地域が発展していくための糧となることを目的に「地域活性化推進事業」を実施しております。
 今年は「地域で育む食の安全・安心」をテーマとして、農業者、関係機関はもとより地域の方々とともに学ぶ機会として企画しました。
 また、当財団もこれまで地域農業の安定・活性化に取り組み、近年では特に地域の食と農の安全・安心の確保に「水・土診断」事業を通して取り組んでいるので、その概要を報告いたしました。

■講演
「食の安全・安心の推進について」
   北海道農政部食の安全推進局食品政策課 主幹 青木 誠雄
−講演概要−

 北海道では平成17年3月に「食の安全・安心条例」及び「遺伝子組換え作物の栽培等による交雑の防止に関する条例」を制定。
 また、北海道独自の表示制度として、「YESclean表示制度」、「道産食品登録制度」、「道産食品独自認証制度」などのシステムづくりを進めクリーン・有機農業を支援している。
 さらに、愛食運動による地産地消や食育の推進などをはかっている。
 これらにより、「食の北海道ブランド」の確立し、食の安全・安心の確保を基本とした、北海道・地域の農業の推進にあたっている。
■講演
「生産現場における取り組み−JA きたそらち クリーン農業の取り組み」
   JAきたそらち 農業振興部 部長 島影 保雄
−講演概要−

 JAきたそらちでは、[食べものはいのち(生命)「命・食糧・環境・くらし」を守り育む]を基本理念として、安全・安心・信頼に基づく生産地としての実践をとおして人・地域へ貢献している。
 クリーン農業にむけた実践として、トレーサビリティシステムの導入、有機JAS、YES!clean、生産情報公表JAS、環境ISO農業、残留農薬のポジティブリスト制度などへの対応に積極的に取り組んできている。
 また、給食センターと連携した食育の取り組み、道の駅などでのJAによる直売も展開し、今後も消費者と連携し地産地消の取り組みを進め、安全・安心な食糧の生産・提供を進めていく。
■講演
「地域ではぐくむ食の安全」
   深川市男女平等参画推進協議会 前会長 岩崎八重子
−講演概要−

 自給運動からはじめた産直の取り組みも今年で26年になる。農協加工室での加工、道の駅での笹団子の販売、そして「愛食祭」の取り組みなど多くの活動を早くから実践してきた。
 生産者としての実践、消費者協会としての取り組みの双方の体験から多くのことを学び、地産地消や安全な作物・食の生産・提供の重要性を確信し普及の取り組みを進めてきた。
 今後も生産の現場と消費者とをつなぎ安全な食を消費者へ提供しつづける地域をはぐくんでいこう。

■講演
「消費者がもとめる食と農業」
   生活協同組合 コープさっぽろ 理事 大滝悦子
−講演概要−

 コープさっぽろでは、北海道の食文化を守り、育てていくことを願い、産直事業・組合員活動による「コープ産直生産者との交流会」などの取り組みをとおして産直商品や地産地消を広げてきている。
 北海道の「食の安全」と「持続的な農業」の発展を願い、消費者の立場から志ある北海道の生産者にエールをおくる「コープさっぽろ農業賞」も今年で3回目。
 生産者の意識の変化や交流・食育の広がりを見せてきている。各地域・農業者の取り組みの実践をとおして、消費者がもとめる食と農業の安全のため、生産者には、これまで以上に顔の見える関係作り、より安全な農畜産物の提供、自らの発信を期待する。
■報告
「データからみた地域の水質・土壌の安全」
   (財)北海道農業近代化技術研究センター
−報告概要−

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<地域活性化推進事業>
 (財)北海道農業近代化技術研究センターでは、公益事業の一環として地域 の農業関係者をはじめ地域住民の方々を対象に、農業や食にかかわる講演会・シンポジウム、文化活動を企画し、地域活性化推進事業として実施しております。

・第32回(平成10年度)
  講演会 『食べて上向く運と健康』 星澤幸子 氏
・第33回(平成11年度)
  講演会 『高品質米の生産技術を考える-食味と土壌-』 稲津脩 氏
・第34回(平成12年度)
  講演会 『試されている北空知・中空知の稲作』 相馬暁 氏
・第35回(平成13年度)
  シンポジウム 『女性たちの農産物直販への挑戦』
  (冨田義昭 氏による講演『農業農村の活性化と女性の役割』、
  パネルディスカッション 『産直による農家収入の増加を目指して』)
・第36回(平成14年度)
  講演会 『販売・消費・調理からみた北海道米・北空知米』 西島豊造 氏
・第37回(平成15年度)
  講演会 『"米流通の現状"と"安全・安心、そして売るための米づくり"
               〜米づくりのトレーサビリティを考える〜』 八木俊明 氏
・第38回(平成16年度)
  講演会 『水と緑の国、日本』
            − 21世紀の地球環境と北海道農業の役割 − 富山和子 氏
・第39回(平成17年度)
  講演会 『安全で美味しい米作りの取り組み』
    深川会場:早崎優美 氏(深川米低蛋白化推進運動本部長)
    深川市・滝川市・秩父別町:坂本宣崇 氏(前財団技術参与)
・第40回(平成18年度)
  講演会 『地域で育む食の安全・安心』
    青木誠雄 氏(北海道農政部食の安全推進局食品政策課主幹)
    島影保雄 氏(JAきたそらち 農業振興部 部長)
    岩崎八重子 氏(深川市男女平等参画推進協議会前会長)
    大滝悦子 氏(生活協同組合コープさっぽろ理事)
・第41回(平成19年度)
  講演会 『地域で育む農地・農村の環境』
    市川隆司 氏(北海道農政部農村振興局農村設計課主幹)
    南茂和史 氏(深川市建設水道部環境課主任)
    辻本智 氏(農地・水・環境保全向上対策 深川市多度志地区環境保全協議会代表)
・第42回(平成20年度)
  講演会 『日本一の北空知米をめざして』
    鶴岡恵司 氏(深川市米穀集荷施設運営委員会委員長・深川環境ISO農業推進委員会委員長
    沼尾吉則 氏(北海道上川農業試験場主任研究員)
    坂本宣崇 氏(農学博士)
・第43回(平成21年度)
  講演会 『新しい農政への展開−戸別所得補償の導入に向けて−』
    森重樹 氏(北海道農政部農業経営局長)
 


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